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あの夏の日

Posted by さおる。 on 21.2010 0 comments 0 trackback

 

 

       私の生まれた時間

 

腐葉土の積み重なる河原にて
濃い影を落とすガヤの樹の下で、

黒アゲハを見ていたあの日よ。
 

太陽の妬けつく光に身を晒し

飽きることなく歓声をあげ続けたあの日よ。

 

洗われた川からは流れがかき消され、

子供の為の美しい緑の淵が現われた。

白い石を放り投げ、飛び込んでは拾い、

陸と水の二つの世界を何度も行き来したあの夏。

灼熱の太陽に耐え切れず、水に浸され、

水の冷たさに耐え切れず、太陽に浸された。

蝉の鳴き声と妬けた肌の匂いだけに支配され

た世界。

 

ある日、すきとおる冷たい水に、一匹の魚

を見つけた。

私の両手の上をすばしこく泳ぎ去った、

捕まえようとして見失った瑠璃色に光る魚。


ちらちらと水面に映る色彩は

夏が過ぎ去っても消えることは無かった。


鮮やかさを増しながら、

さらに青く青く私を切なくするのだった。


まぼろしの瑠璃色の魚。

遠く遠くに行った夏。

 

あの夏、確かに時間は止まっていた。


あの大切な時を誰が顧みるのか。

あの大切な空間を誰が顧みるのか。


私は悲しんでいたのか、私は孤独だったの

か。


いや。何もかもを抱かえ込む豊かさの中に

いて泣いていた。笑っていた。

あの土壌は決して汚されていなかった。



深く深く降り積もって私の両足をしっかり

と捉まえていた。


kawa.jpg


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はじめまして。さおるです。絵を描き、詩を詠い、さまよい生きるものです。  
一人語りのような場所ですが、お付き合いよろしくお願いします。
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