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Posted by さおる。 on 06.2011 日常 6 comments 0 trackback

声

 恋しいってどんな気持ち?
たぶん。かわいいと、かわいそうを足して割った気持ちに似てる。

 可愛いってどんな気持ち?
たぶん、いとおしいと、いたいけをたして割った気持ち。

小さな子供をみると、かわいいって思う。
だってかわいそうなんだもん。
自分の影にも気づかずに、笑っているから。

透明で温かい命だけをもって生まれてきて、なんどもなんども塗り替えていくこと。
この子はまだ知らないから。


 声を聞いたんだ。


ずっと前。 押入れの中から。  一筋に私に届く小さな声。


もういい加減にしてって思ってた。
やらかすことが、多すぎて、毎日小さな問題が巻き起こって、
その命を追っかけて、確かめることだけに振り回されていた。

まだ5歳だった息子は、なんてたくましかったんだろう。
周りの誰かが。骨折しようと、木から落っこちて入院しようと、無傷でいつでもぴかぴかだった。

でも、洋服はいつだってどろどろ。。。
水があれば濡れてくるし、土があったら掘り返す。有刺鉄線は潜り抜け・・・
彼は、どんどん進んでいく。
ただ目の前に、向かって・・・。

日が暮れるまでには見つけ出そうと、毎日探して歩いた。でも返事をしないんだ。
有刺鉄線に守られた、秘密基地を作り出し、夢中になってせっせと何かを運び入れていたんだろう。

私の声は聞こえない。



彼は笑顔で現れる。
玄関から家に上がることもできなくて、ただへへへとわらってる。
両手に泥の詰まった靴を持って、泥の重みでずり落ちたズボンのままで、かおにも泥で印をつけたまま
ぼとぼとと泥を落とし続けて、わらっている。


そんな日々はエンドレス。

子供は簡単に天国の時期をとおり過ぎたりしないんだ。


私は、息子を閉じ込める。
いまや息子はかごの中の鳥。
私一人の所有物。
どこへだって行かせない。
暗い箱の中で、私の声をきかせるんだ。
なんとしても・・・。


「いぶくん、分かった?
謝るまで、ここから出さないからね。分かったの???」

と言いながら、汗だくになって押入れの扉を押さえる。

どんどんどん・・・・返事は無く、力任せに扉をけり続ける息子。
私の声は届くはずが無く、かき消されていく。


息子は暗闇なんて怖くない。


分かったよ。分かった。お前はこんなことじゃしゅんともしないよな。よしじゃあ・・・と次の策をひねり出す私。


「いぶくん分かったよ。全然反省してないみたいだね。ママはお買い物へ行って来るから、ここで待ってなさい。」



そこで、私はその場足ふみをして、階段を下りていくふりをした。
とんとんとんとん・・・・・。


そしたら、急に静かになったんだ。けるのをやめて。
しーん、と押入れは静まり返った。

ほ~。信じてる~?。  ってひとりごちる私。息を詰めて汗を拭く私。
真空になった部屋の空気。
二人の感情をとらえたまま、囲われていく部屋。



そのとき、声が聞こえたんだ。
はっきりとした、小さな声が。





   「神様お願いします。もう悪いことはしませんから、この扉をあけてください。」と。



息子の声を聞いたんだ。


一瞬の間もなく扉を開け放したわたしの胸に飛び込んできた息子は
「ママごめんなさい。ごめんなさい。」と言いながら、わんわん泣いたんだ。
 私も一緒に泣いたんだ。

 


 あの声が聞こえるんだ。
お前が何も言わなくたって、私には聞こえているんだよ。











可愛い・・・そう、いとおしい気持ち。

この震災があってから、いとおしい気持ちが多くなった
様に思えます

人に対するいとおしさ。
モノに対するいとおしさ。
生物全てに対するいとおしさ。
花もそう。土もそう。空もそう。

津波が平野部を襲って、地表に海水が一杯になり
塩分がなくならない限り、何も作れないと言っていた
農家の方々・・・でも・・・でも・・・でも~♪
そんなの関係ネイ~♪的に、雑草はぐんぐん伸びる!
青々と匆々と活き活きと

人はあきらめることが先行して、もう出来ない。
と思っている。

あの雑草のように、自分にも出来る事はあるだろうに。

あの生命力。

いとおしい。=可愛い。
2011.11.07 09:23 | URL | はくいきしろ~い #JyN/eAqk [edit]
すてきな文章ですねえ、これ……。

生物としての、人間としての、母の痛み。子の痛み。
心に、というよりは、体にずしんと感じる、母と子、というものの
ある日のひとコマ。
ひとをこころから想う時、なんだか体がこう~、捩れちゃうような
気がしますが、読ませていただいていて、そんな感じがしました。
胸が熱くなるとか、そんなのを通り越して、体がきゅうってよじれちゃう。

『 恋しいってどんな気持ち?
たぶん。かわいいと、かわいそうを足して割った気持ちに似てる。

 可愛いってどんな気持ち?
たぶん、いとおしいと、いたいけをたして割った気持ち。』

その感じ、とてもよくわかります。
私もね、自分の周囲には幼子はいない。
でも、買い物などに行くと、小さな子がお母さんやお父さんと一緒に
来てる。スーパーの中でも彼らは、子供だけの時間と感覚で生きている。
ぴかぴかの床の上を走り回り、突然止まって、何とかレンジャーのポーズ
を決める!(笑)ブツブツ言いながら、ワインの棚を手でずうっと撫でて回っている子。そこでワインを選んでいた私が邪魔だったらしく、文句を
言ってきた!(笑)「ここに立ってちゃいけないんだよ~」って!
細いうなじの、体に比して大きな頭。長い睫毛と丸い頬。
何を考えて生きているのか。何が悲しくて泣くのか…

いぶくん。今はすてきな青年になってしまったいぶくん。
でも、突然はじけたように笑う彼の中に、この日の少年は生きていますね。
皮を剥いていくと、このときの少年のいぶくんが中に
入っているんだと思うなあ。

私の娘もね、今は大きな女になりましたが、時々ね、
スーパーのベルト売り場が大好きで、そこにしゃがみこんで
うっとりと何本も垂れさがる色とりどりの女物ベルトを
見つめていた、丸い頬の2歳の娘の顔が見えてくるんですよ。
あとは笑い声ですね。
彼女、笑い声だけは昔から最高でした。ほんとに子供らしい
可愛い声で笑ってた。今、昔からの気の置けない生徒たちと
飲み会で語っている時の姿を誰かが携帯で撮って送ってくれた。
そこで彼女は、今はもう私の前ではめったに見せない笑い声を
連発していました。私の前では今は、人に見せられない仕事上の
悩みを語ることが多いですからね…。
こんなに弾けるように笑う子だったんだな!と思う。
いつもこういうふうに笑っていて欲しいな、と思うけれど、
もう…

痛いですね。子供が大きくなっていくということ。
でも、実はこころはちっとも大きくなってないんじゃないかなあ。
それを知ってるから、大人は子供を『いたいけ』に感じるんじゃないかなあ。
だって。大人であるわたしたち自身も、実はこころは子供のままなんだもん。
押し入れに閉じ込められた、恐怖と寂しさと後悔と…そんなんので
ぐっちゃぐっちゃに泣きだしたい、お母さんにしがみつきたい、
子供のこころのままなんだもん。
60歳過ぎたって、皮をむいていくと、
綿入れのちゃんちゃんこを着せられて、
小鳥が食べている赤い実が食べたくて、陽の当たる冬の林の中で、
しゃがみこんで赤い実拾って食べた、黒い眼の彼岸花ちゃんは、
私の中に、ちっとも変わらずにいるんだもん。


2011.11.07 10:19 | URL | 彼岸花さん #bKDOO.Zg [edit]
こんばんわv-280
はくさんは、まざまざと見られてきたんですね。
生きていくこと。絶えること。また生まれ来るもの。

花を見て,土に触れて、空を見上げて、大地に立って・・

そうやって、いとおしい気持ちで、可愛い気持ちで
人を、雑草の芽を、見つめることができるのは、やはり人間しかいないのですね。

はくさんがみつめる、かわいい命。

わたしも見つけていきたいです。

2011.11.07 23:45 | URL | さおる。 #- [edit]

「綿入れのちゃんちゃんこを着せられて、
小鳥が食べている赤い実が食べたくて、陽の当たる冬の林の中で、
しゃがみこんで赤い実拾って食べた、黒い眼の彼岸花ちゃん」

・・・たしかに彼岸花ちゃんは、林の中にいたんだね。
 黒い瞳を見開いて、赤い実を目の端にとらえて、時間を忘れてあそんでた。


その女の子は、確かに彼岸花さんなんだけど、彼岸花さんの原型となって、心の中の
どこかひとつの部屋に、変わらぬ風情で棲んでいる。

私の中の5歳のさおるも同じように、棲んでいる。
誰だって、そうなんだ。 忘れている人もいるけれど。

誰だって心の中の部屋に5歳の自分を住まわしている。

息吹が、神様にささやいた言葉を聞いたとき、
この子は、私と会話が成り立たなくても、神様とはちゃんとつながっているんだって
心が、しぃん・・・としみじみとしたんだ。

大人が入り込めない透明な子供の世界。
神様であっても、お天道様であってもいいんだけれど、5歳の子供は命がつながる場所を
ちゃんとしっているんだって・・・。

そう、知らしめられた出来事だった。

あの声が聞けたことは、幸せだったと思う。
息子たちの心の部屋に5歳の坊やが 棲んでいることを信じていられるから。


たぶん誰だって、住まわせている5歳のじぶん。
忘れていそうな人には、胸をノックしてみたくなる。


こんな絵を描いたら、母が喜ぶかなって思ったことがあった。
私たち3姉妹と、その子供たち、みんな幼いころに戻って。

みんなくっついて遊んでいる絵。

並んでみたら、息子のほうがわたしよりたぶん大人っぽかったりするような気がする。


いつも、つたない文章を読んでくださって、ありがとうございます。
2011.11.08 00:15 | URL | さおる。 #- [edit]
やっぱりそうなんだ・・。
息子くんは、さおる。さんを豊かに育ててくれているんだ。

自分ひとりじゃ心は育たないんだと、今は思えます。
それまでは、心は自分が育てるものだと思っていたんだけどね。

イタズラも『やめなさい』と言われてヤメれるものではないし、
『やりなさい』と言われてもヤレルものでもないですし・・。

だから神様にお願いするんだよね。
自分の中で、何人もの自分が葛藤しているから・・。

そうして その中のひとつを選んで孤独を感じたとき、
ひとりじゃないんだよ! と、抱きしめてくれる人がいて・・。

そしてまた彼も、心を育んでいく・・
それがたくさんたくさん 集まって 次の誰かに紡いでゆく・・。

生きているんですね。
しっかりと大地を踏みしめながら・・。
2011.11.08 01:46 | URL | kaminomoribito #JyN/eAqk [edit]
こんばんは☆

子供が幼い頃は 自分も同じ年齢に帰って えんりょなく遊びました。

ブランコを延々と漕いだり どろだんごを磨き上げたり 虫や魚をとってみたり
ビービーだんを拾ったり 木の葉や桜の花びらをたくさん集めたり …

いろんなことしてあそんだなぁ。

子供が大きくなってしまっても
繋いだ小さな手を思い出すのですね。

ふるえて泣いた背中も。

沢山の出来事を自分のこととして一緒に通り過ぎる。

そしていつかその手を離して行くのですね。




2011.11.08 21:19 | URL | さおる。 #- [edit]


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Author:さおる。
はじめまして。さおるです。絵を描き、詩を詠い、さまよい生きるものです。  
一人語りのような場所ですが、お付き合いよろしくお願いします。
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