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潮騒を聴く

Posted by さおる。 on 29.2010 絵画 12 comments 0 trackback
潮騒を聴く2
潮騒を聴く50号F   








潮は満ち

潮は引き

海の中からたちあがり、何処かへときえゆく泡。

この命は図らずも生まれ、波のいうまま揺り動かされて

満ちては引き、引いては満ち

呼吸をくりかえす。

波の間に間にみる夢を

抱きしめたり、離したり

潮の満ち引きに命をゆだね、

たゆとうてみる。流されてみる。







潮騒を聴く










なるさんは、わたしのねえさんで、とてつもなくかっこいいんだ。
私たちは20年以上前に出会ったけど、
その頃は同じビルで 働いていて、
それぞれのブティック代表、一名ずつって感じで、仲良しグループができあがり
四六時中 遊んでいた。

なるさんはキクチタケオとモールラックの店長で、かよちゃんはアンジェロタルラッチ、まゆみちゃんはKENZO私はランセル&トラサルディにいた。

なるさんは、ストレートヘアーを腰まで伸ばして、いつもメンズスーツ。
私たちのボス的存在だった。
いつでも笑ってるんだ。
私が泣いても、笑い飛ばして、叱ってくれる。

休憩時間でも、引っ張られてタクシーに乗せられてご馳走食べに連れ去ってくれたりする。
おいしいお料理を作ってくれる。
生まれた奄美のフルーツを、食べなさいと用意してくれている。


そんななるさんが、はじめて私に頼んだんだ。
「さおる。今の私、そのままを描いて。」と。

なるさんは去年、片方の胸を切除した。
その前日に、病室へ向かった私は、おろおろとして、話しかける言葉も
見つけられず、なるさんの肩に手をまわして、なみだぐむしかなかった。

なるさんは、からっと笑って、
「ほんとに、さおるはそんな顔して」とか言って、追い出されるように帰ったんだ。

髪がなくなったなるさんは、三蔵法師のようで、とても美しかった。




なるさんは、再生したんだ。
いま彼女は、仕事に復帰し、看護、介護の日々を送っている。

久しぶりにあった私に
ついたままになっていた、自分の名札を見せて
「みてみて、さおる。 おばあちゃんに、ないこという人がいるんだけど、 私の名前を
見せて、(なるこ。  わたしはなるこだよ。にてるね。)  と言うと そのときだけ、にっこり笑って
正気になるんだよ。おもしろいね~。」とからっと笑った。


なるさんは、海から生まれたんだ。  太陽の申し子なんだ。
  

プロフィール

さおる。

Author:さおる。
はじめまして。さおるです。絵を描き、詩を詠い、さまよい生きるものです。  
一人語りのような場所ですが、お付き合いよろしくお願いします。
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